柔らかい印象のダイニングコーディネート。名東区・K様。

名東店の松崎です、こんにちは。

好天続きで梅雨入りしたとは思えない日が続きますね。

でも、雨降りでの納品だと気を使うので配達がある日は天気が良い方か助かります。

さて、本日は名東店より名東区・K様邸にダイニングセットをお届けしてまいりましたのでご紹介いたします。

ダイニングテーブルDiesareを中心したコーディネート

K様は以前にソファをお届けしておりますが、今回はお子様の成長などをきっかけにダイニングのテーブルやチェアなどのお買い替えでご相談いただきました。

テーブルはいろいろご覧いただいた中から「Diesare（ディエザーレ）」を気に入られました。

カーブを描いた独特のフォルムのレッグデザイン

「Diesare」のレッグはボトムにかけて絞ったフォルムですが、ストレートのカットではなく緩やかなアールを描く曲線のカットにしてあり、女性にも評判の良い柔らかい印象のデザイン。

実はこのレッグ、結構難しい仕事をしておりまして…、

上が外側から、下が内側から見た写真。

２枚の板を水平断面がL字になるように合わせて作っていますが、外観はまるで一本の角材から切り出したように継ぎ目が見えません。

2枚の板の木端を斜め45度にカットして合わせる「留（とめ）」の納まりにすることで材の厚みが表に出ないため、このような美しい見た目になります。

簡単にやるのならどちらかの材に木端を突き付けて組む方法が手間もないですが、材の厚みが片方露出しますし如何にも２枚組み合わせましたという外観では少しチープに見えてしまいます。

見えない構造的な部分までしっかり製作

天板のエッジやコーナーはやや大きめに丸面取りしたディテールですが、柔らかい印象に仕上がるのと、角の当たりが強く出ないので道具としての使い心地も良くなります。

天板の矧ぎ合わせには互いの木端を刃物を通してギザギザにして接着する「フィンガージョイント」を採用。フラットな面同士で接着する芋矧ぎよりも波型の面とした方が接着面積が広くなるので接着強度も高くできます。

肘付きのチェアが干渉したり足を組むときに邪魔になったりしないよう、天板下に幕板を入れないデザインですが、天板裏にはきちんと反り止めの金物を埋め込んであります。

見える部分だけでなく、見えない構造的な部分まで吟味してあるのがVigoreの家具たちです。

素材はインテリアのイメージに合わせてウォールナット材をセレクト。

天板は6/4インチ製材から加工したやや厚みのあるt=30mmですが、材料にはNHLA（全米広葉樹製材協会）が定める等級のうち最高位となる「FAS」グレードを採用しています。

長尺になるほど節などの欠陥がないクリア材は貴重ですが、そういう材料を使うことでしか生まれない美しさもあります。

好きな椅子を並べるマイチェアコーディネート

チェアはいろいろお試しいただきましたが、ややゆったりめの設定で寛いでも過ごしやすいアームチェア「OM」をセレクト。

ちなみに上がご主人用、下が奥様用。

ダイニングで忙しく動く女性にとってはあまり肘が長いデザインだと出入りがしづらくなることから、奥様のチェアはちょこんとした肘のセミアームタイプで。

背もたれの笠木部分は削り出しタイプで、大きなブロック状に接着したものから削り出して背中の曲面に添う形状に加工していきます。

木工は「一個型を作ってそこに材料を流し込んで量産～♪」って調子にはできないので、常に切ったり削ったり手間を掛けて形になっていきます。パーツの接合部には細身でも強度を出しやすい「持ち出し」の技法が用いられています。

ちなみに、ファブリックはそれぞれお好きなものを張って自分仕様に。

そして、一番上のお子様用にチェア「HUG」を。

座面の芯材に積層合板ではなく弾性の高いシートをトランポリンのように張ることで底付き感のない掛け心地にすると同時に、女性や小さなお子様でも扱いやすい「軽量」という特徴を持たせています。

ファブリックはアクセント的な役割にもなるよう、鮮やかなレッドにて。

下のお子様たちには奥に写っているベンチ「トッポ」を。座面の中央を窪ませてあるのでお尻の納まりが良いモデル。ベンチは並んで座れるので来客に対応しやすい点や背もたれがないので動線や引き代をコンパクトにできるのが良いところ。小さなお子様がメインに使う場所なのでお手入れしやすいように合皮素材でご用意いたしました。

納品の際はお子様たちが興味津々でテーブルを組み立てる様子を観察したり、運ばれてくる椅子を見て歓声を上げたり、楽しい現場でした。小さい子がベンチに並んで座る姿は可愛らしくて癒されますね。