デザインガラスを使ったTVボードと背面まで美しいソファ

名東店の松崎です、こんにちは。

さて、昨日名東店より大府市・H様邸に家具をお届けしてまいりましたのでご紹介いたします。

ブラックチェリー材のリビングコーディネート

H様はご新築を機にリビングの家具を新調したいとのことでご相談いただきました。

縦格子が美しい後ろ姿

ソファはウッドフレームデザインの中から背中まで美しい「RB」を気に入れらました。
「RB」は規則正しく並んだ背面格子が特徴のひとつですが、それぞれの格子は一枚の板から折り曲げたような形状に加工することで木目を通しながら休息に適した角度設定にしてあります。

留加工で製作した陰影を生む立体感のあるアームデザイン

アームと前脚の接合には、互いの木口を斜め45度にカットし合わせる「留(とめ)」の納まり。

正面や上から見たときに材の厚みが露出しないのですっきりした印象になりますし、一般的なかぶせの納まりに比べると接着面積が広くなるので接合強度も出せます。断面がT字になるよう二重のフレーム構造にすることで高い剛性を出すとともに、陰影を生む立体感のあるデザインに仕上げています。

陰影ができる独特の風合いのイタリア製ファブリック

背クッション、座面トップ、ピロークッションと、たっぷり充填したスモールフェザーに「包み込まれる」至福のタッチも人気の理由のひとつです。

フレーム素材はナチュラル系の明るいフローリングに対して少し際立つようブラックチェリー材にし、ファブリックは凹凸があり照明環境で表情が変わって見えるタイプから、爽やかなブルーグリーンをセレクト。

「至高のソファ」シリーズはフルカバーリング仕様で製作するので外してドライクリーニングでお手入れもできますが、洗い替えも兼ねて替えカバーもご用意。替えカバーは同じブルー系でトーンを変えて濃いものにて。

サイズはスペースに余裕があることと、背の高いご主人でも寝転ぶことができるよう、ワイドサイズのW2,000mmタイプでご用意。リモコンや飲み物を置く場所としてZ型のサイドテーブルも一緒にお迎えいただきました。

テレビボードについては、自由設計のお店なのでカスタムして自分好みの仕様にできるというお話しをしていたらご要望をいただいたので、オーダーでプランニング・製作する流れに。

足元を立ち上げたレッグデザインをご希望でしたので、ショップにある展示でイメージの近いものをベースにH様のご要望に合わせてカスタム。

形になるまでの過程も少しご紹介。

実は、ファーストプランは格子扉のイメージでした。

ご覧いただいたテレビボードが細い格子のデザインだったので、ファーストプランはそれをベースにH様に合わせてカスタム。

格子のピッチや引出の割り付け、後述します面形状などをアレンジしています。

打合せを進めるうちに、ホームページでご覧になったデザインガラスを使った施工事例の雰囲気にしたいとのご要望があり、扉部分の意匠などを修正したのがこちら。

扉や引出の前板は少し格調のある留枠デザインとし、中央の扉にはデザインガラスを採用したものが最終プランとなりました。

オーダーの場合、見本となる形がないため仕上がりイメージを想像しづらいことが多いですが、画像編集で仕上がりイメージもご用意できますので出来上がってから「こんなはずじゃなかった」なんてこともありません。

H様にご用意した仕上がりイメージ。

図面を基に加工しているのでプロポーションは実物同様ですし、イメージしやすいかと思います。

製品のディテールも見ていきましょう。

本体箱の面形状も展示の仕様から少しアレンジしています。

5mmほど見付を残してそこからカットを入れることでエッジが鈍角になるので、印影を生むシャープなイメージにしながら、より使っていて安心なディテールになります。

ガラスは凹凸のあるデザインガラスを採用。

モールガラスなど他のサンプルもご覧いただきましたが、風に揺られる水面のようなテクスチャのガラスを選ばれました。

ガラス自体はクールな印象の素材ですが、こういうテクスチャのものは温かみがあるので木部との相性も良いですし、透過性を下げることで収納した機材などの存在感を和らげ、テレビ周りの雰囲気を良くしてくれます。

レッグタイプはフローリングの露出が増えるので圧迫感を軽減する効果があり、お掃除ロボットや掃除機のノズルを通しやすいので掃除もしやすく衛生的。

引出内装には桐材を使い、四方蟻組やベタ底など伝統的な工法で作るのでとっても頑丈。可動の仕切りを入れてあるので適度に区切って収納スペースをアレンジすることもできます。

製品が仕上がるまで旧居でお使いだった白いシート成形品のテレビボードを仮で置かれていたのですが、入れ替えると笑いながら「雰囲気が全然変わりますね～」と奥様。

セッティングしたばかりのソファにご家族で座られて喜ばれる姿がとても印象的でした。

帰り際に「お願いして本当に良かったです」とのお言葉をいただき、H様にもご満足いただけたご様子に安心いたしました。