世界でひとつだけのテーブル。犬山市・W様邸

名東店の松崎です、こんにちは。

日中はとても暖かく穏やかな気候になってきました。
体を動かしていても気持ちが良いですね。
愛知県の小中学校では本日が修了式のようで、明日からは春休みとのこと。
気候も、世の中の動きも随分春らしくなってきました。 桜の開花が待ち遠しいです。（＾＾） さて、本日は名東店より、犬山市・W様邸にお届けしてまいりましたのでご紹介。

オリジナルデザインテーブル

W様はご新築を機にテーブルとチェアをお買い替えでご来店いただきました。 北欧ビンテージ家具のショップでご覧になったテーブルのデザインが非常に印象に 残っていたそうですが、サイズや素材などがネックで決めることができず悩まれて いたとのこと。 当店はたまたまネットで見つけたそうですが、オーダーが得意なお店なら応えて くれるかもと足を運んでいただいたのだそうです。

テーブルは、W様のイメージを伺いながらデザインを決めていきました。 細身のレッグデザインをご希望だったため、レッグは幕板にハンガーボルト&ナットで 固定する仕様にし、野暮ったく見えないようボトムに向かって緩やかに絞った 丸テーパーデザインでプランニング。

ご要望にお応えして製作

天板のエッジ形状もいろいろお話しながら上端を2mmR、下端を15mmRで 丸面取りし、コーナーは20mmRで角を落としたディテールに。 細身ですっきりと軽やかな印象にしながら、要所有機的な曲線使いのフォルムに することでクールすぎず親しみやすいイメージにしてあります。

チェアはお子様が汚したりしてもお手入れしやすいようにとの考えから、板座を ご希望でした。 いろいろ座り比べていただいた結果、W様が気に入られたのはVigoreデザインの 「CH-V」。

オリジナルチェア『CH-V』

出入りのしやすい半アームデザインで、ゆったり寛いでも過ごせるようやや休息性を 持たせた設計やお尻と太ももの形に削り出した「座ぐり加工」をした座面などが 特徴です。 製品にしてしまうと簡単に見えるかもしれませんが、ここに至るまでにはとっても 多くの時間と手間を必要としています。 たとえば、背もたれの笠木部分ひとつとっても「人の手」が多く入っています。

笠木部分は６個のパーツを組み合わせて作られています。 治具を使ってカットしたパーツをそれぞれ接着し、おおまかなブロック状にします。

曲面を削る「南京鉋」や細かい部分を削る「豆鉋」などを使い分け、徐々に曲面を 削り出していき、最終は丁寧に研磨をかけてあの吸付くような背当たりと、どこに 触れても優しい当たりの良さを生み出しています。 曲面で構成される人間の体に合わせようとすれば、必然的に曲面使いのデザインに なっていきますが、複雑な曲面ほど機械での加工が難しくなっていきます。 効率を求める現代のモノづくりとは逆行するようにも見えますが、きちんとした 製品を追い求めると自ずとこういう仕事になっていくのかもしれません。

経年変化が楽しみなブラックチェリー材

素材は飴色に深みを帯びていく経年変化の様子を気に入られ、ブラックチェリーを セレクトされました。 時間と共に表情を変えていくブラックチェリーは、育てる楽しみがある素材とも 言えます。

ご主人の書斎用には、男性でも窮屈に感じないワイドな設定とモダンなデザインの 「IBIZA」をお迎えいただきました。 ４月には家族が増えるW様。 生まれてくる赤ちゃんとは同い年となるテーブル＆チェア。 お子様の成長と同様に、味わいを増していくブラックチェリーの変化もお楽しみ いただければと思います。