ブラックチェリーのテーブル＆チェア、納品事例２パターン

名東店の松崎です、こんにちは。 以前にスタッフ古川のお兄さんから貰ったカブトムシの幼虫。 ふと見ると、蛹室（ようしつ）を作って、さなぎになる準備をはじめていました。 ３匹とも虫かごの隅で作っているので観察しやすく、子供たちも興味津々。 メスばかりではないことを祈ります。 さて、昨日名東店よりお届けした納品事例をご紹介いたします。 千種区・N様と西区・T様。 どちらのお宅もブラックチェリーのテーブル＆チェアでしたが、テーブルの デザインや合わせるチェアで雰囲気がかわる良い例なので続けてご紹介。 まずは、千種区・N様邸。

オリジナルデザインテーブル『Quaranta(クワランタ）』

N様はダイニングテーブル&チェアのお買い替えでご相談いただきました。 ご結婚当時に購入した伸長式のテーブルをお使いでしたが、お子様の成長とともに 手狭になってきたこともあり、ゆったりしたものに買い替えたいとのご要望でした。

ご覧になった中で一番気に入っていただいたテーブルはVigoreデザインの 「Quaranta(クワランタ)」。 8/4インチの厚材から作られる40mm厚の天板は、大きなサイズで作っても華奢で 頼りないイメージにはなりません。レッグデザインは膝を横に抜いて出入りが しやすい「I型」で、格子状の意匠を入れて軽やかなイメージに。 ダイニングスペースがゆったりしているので、サイズは広めの幅2,000に。 女性は家事机代わりに使ったりしますし、子供が小さいときはここで一緒に勉強を 見てあげたりすることが多いので、ゆったりサイズのテーブルは重宝します。

縦の格子が美しいアームチェア『TCW２０３１AC』板座

チェアはいろいろ座り比べていただきましたが、ご夫婦ともに「TCW２０３１AC」の板座を 気に入っていただきました。ご主人はゆったり寛いでも使えるように肘付きタイプ、 奥様は出入りがしやすいように肘なしタイプで。 少し小柄な奥様に合わせて、座面高・差尺を調整して製作しました。

板座ですが、座面のお尻と太ももが当たる部分を削りだす「座ぐり」加工がしてある ので、座ったときの底付き感はほとんどありません。

トリップトラップチェア

お子様には「トリップトラップ」チェアを。 成長に合わせて調整でき、大人になっても使える椅子。 大人でもそうですが、ちゃんと足が付く椅子は長く落ち着いて座っていられます。

経年変化が楽しみなブラックチェリー材

ちなみに、ブラックチェリーは最初こんなに淡い色。 経年変化で飴色に深みを増していきます。 開店前の納品でしたので立ち会ってきましたが、開梱していると「何か甘い香りが しますね」と奥様。 材料を切ったり研磨したりすると分かりますが、ブラックチェリーはほのかに甘い 芳香を放ちます。 きめ細かい木肌のなめらかな肌触りや、経年変化で飴色に深みを帯びていく様子 にくわえて、かすかに漂う甘い芳香。 天然木は人間の感覚に心地良い、癒しを与えてくれる素材ですよね。 つづいて、西区・T様邸。

オリジナルデザインテーブル『Eredita（エレディータ）』

T様はダイニングを新調したいとのことでご来店いただきました。 いろいろご覧になった中で気に入っていただいたのは、シンプルながらも存在感の あるVigoreデザインのテーブル「Eredita」。

「Eredita」の天板は8/4インチ厚材を加工して作られ、無垢材ならではの存在感を 際立たせています。 無駄を省いたミニマルなデザインですが、エッジを立てすぎないディテールは 見た目もクール過ぎず、どこか親しみやすい印象。 「Eredita」には高度な木工加工技術が注がれているのも特徴です。

反り止めは「吸付き蟻桟」採用

分かりやすいように、展示商品の写真を使ってご説明。 天板裏の反り止めには「吸付き蟻桟（すいつきありさん）」を採用。 天板裏に台形状の溝を切り、そこに同じ形状の桟を差し込む木工の仕口。 溝に差し込む桟は同じ大きさでは入らないため、ごく僅かに小さく加工します。 しかし、小さすぎるとスカスカで役目を果たしません。 その差分は約0.01mm･･･。 高い精度が要求されます。 ちなみに、桟は接着してありません。 無垢材は環境に合わせて膨張・収縮を繰り返します。 接着しないのは、木が動けるようにです。 よく見ると桟を差し込んでから木製のフタがしてありますが、ここにも細かな配慮。 無垢材の収縮率は繊維方向でも異なるため、環境変化でフタが外れてしまわない ように木目を天板と同じ繊維方向で木取りしてあります。

アームチェア『スリッド」

身長差のあるご夫婦でしたので、チェアはそれぞれ違うもので合わせる マイチェアコーディネートで。 ご主人が気に入ったのは「スリッド」のアームチェア。 フルアームデザインですが、少し幅をゆったり持たせてあるので足を開いて 座りがちな男性が使っても窮屈な感じがありません。 手に馴染む丸みを持たせたデザインは、いつまでも触れていたくなります。 強度を保ちながら細身のフレームにする「持ち出し」の接合など、この椅子にも 高度な技術が注ぎ込まれています。

シンプルなチェア『ユーロ』

「見た目の統一感も出したい」とのご要望から、奥様のチェアはデザイン傾向の 近いモデルのなかから好みの掛心地であった「ユーロ」を。 小柄な奥様のチェアは座面高調整し、テーブルとの差尺もご主人に支障が無い 程度に小さく調整しました。 T様は「長く使うものだから」と何度もショップに足を運んでいただき、とても真剣に お選びいただきました。 ショップ営業時間帯のお届けだったので、残念ながら立ち会うことができません でしたが、妥協無くお選びいただいた家具たちは、愛着を持って長くご愛用 いただけることと思います。 ブラックチェリーで製作したテーブル＆チェアの納品事例でしたが、デザインなど ディテールで雰囲気が変わる良い例だと思います。 昨日、名東店よりお届けしたダイニングは全部ブラックチェリーでしたが、こんな 偏ることも珍しいです。 もちろん、他の材料でも製作できますのでお気軽に。