WORKS
納入事例
名東店
名東区 K様
思い入れのあるチェアの張替え修理
WORKS ITEM
納入商品
-
チェア
張替え リメイク
EXPLANATION
詳細情報
名東店の松崎です、こんにちは。
以前『X belt』チェアをお届けした名東区のK様。
実は別のご相談もいただいておりました。
チェアをお買上いただいてから数日後、K様からお電話が・・・。
お話を伺うと「古い椅子なのですが、修理や張替えはできますか?」とのご相談。
いつも張替えしている食卓椅子とは違う感じでしたので、一度現物を見ることに。
お預かりしたチェア
年代物のサロンチェア。
お話を聞くと20年以上前に、お母様と一緒にいったアンティークのお店で
買われた物らしく、数年前に一回張り替えたとのこと。
最初は臙脂色のダマスク生地で張ってあり、とても気に入っていたそうですが
ある日知らないうちにお母様が写真の生地に張り替えてしまったと笑いながら
お話いただきました。
フレームがガタついてきたことと、座面の「へたり」や生地の汚れが気になってきた
のを機に、修理と張替えをご希望でした。
買い替えるという選択肢もある中で、それでも慣れ親しんだこの椅子に手を加え
使い続けたいという思いからは、大きな愛着を感じることができます。
それはアーム部分の磨耗具合からも見て取れます。
目視や触診から大変そうな仕事になることはすぐ分かりましたが、ストーリーの
ある家具には弱いです。
座面下の金巾をはがすと、コイルを支えている麻織りの力布がちぎれた状態。
座ると抜ける感じがするのはこれが原因でした。
この部分は新しくウェビングを張りなおしました。
写真は笠木部分。
クランプで挟んである部分は突き付けで裏から千切りが入れてあったそうです。
現代ならフィンガーで継ぐところですが、さすが手仕事が多い昔の椅子。
フレームは一旦ばらして、補強しながら組みなおしました。
あとは椅子張り職人にバトンタッチして仕上がったのがこちら。
完成
選ばれた生地はモケットのグリーン。
椅子のイメージにとても良く合っています。
後も綺麗に仕上がりました。
結局、ウレタンは全交換しました。
力布もそうですが、ばらして分かることも多いのが修理のお仕事。
生地は鋲で押さえる仕様ですが、職人は打ち所に苦労したそうです。
K様が数年前に張りかえる以前の張替え痕跡があり、フレームには鋲の跡が
たくさんあったそうです。
アンティークとのお話でしたので、以前の所有者も大事にしていたのでしょう。
今回フレームの塗装は、あえてしませんでした。
磨耗で擦れた部分やキズなどは長年使ってきた証。
使った人にだけ分かる思い出なども少なからずあることでしょう。
修理後の椅子をご覧になったK様は、大変喜んでらっしゃいました。
フレームを組みなおしたので、また長く活躍してくれることでしょう。
K様からは、もう一脚お預かりすることになりました・・・。
ストーリーのある家具には弱いです。
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COMMENT
K様ありがとうございました。
末永くご愛顧下さいませ。