「Cチェア」は、薄板で構成された細身なデザインが特徴的。一般に流通する製材はいろいろな厚みがありますが、椅子に使うにはやや薄い1インチ(4/4インチ)材を用いてつくることが開発テーマのチェア。横から見るとアームや脚を構成するパーツで台形をつくっているのが分かりますが、ロの字のようにフレーム状に組むことで細身ながら剛性のある椅子に仕上げています。

座面は中央が谷のデザインになっているのでお尻の納まりが良いです。また、座面下の座枠はアーチ状のフォルムで優しい印象。座面は浮いて見えるように取り付けてあるので見た目もすっきり。

「Cチェア」は、細身でもきちんとした剛性を持たせられるよう構造にも配慮してあります。
アームと脚の接合部には「3枚組継ぎ」の仕口を採用。アーム、前後脚、畳ずりの四枚を台形に組むことで、やや薄いとも思える1インチ材を使いながらもきちんとした剛性を出しています。

剛性を持たせるために四角く組んだフレームですが、接地面がちょうど畳ずりの役割をするので和室や畳コーナー、また杉やヒノキなど少し柔らかい針葉樹のフローリングで使う際には床材を傷めにくいデザインと言えます。