FAQ
よくあるご質問
それぞれの天然木の特徴を教えてください。
天然木の特徴をご説明いたします。
ウォールナット(ブラックウォールナット)
クルミ科 クルミ属の落葉広葉樹で、アメリカ北東部およびカナダのオンタリオ州など、特にミズリー、オハイオ、インディアナが主産地。
ブラックウォールナットとも呼ばれ、濃淡がはっきりしている重厚感のある濃褐色、やや荒々しいワイルドな木目が特徴で、見た目の美しさから日本でも長年圧倒的な人気を誇る樹種です。
木質はやや重硬で、狂いが少なく加工性・塗装性に優れているため、古くから高級家具材や建築用建材、工芸用材として用いられてきました。
また、寒い環境で粘りのある材に育ち、衝撃に強いことから銃床や楽器などにも利用されています。
時間の経過とともに黒っぽい色味が少し明るい濃茶色へと変化していきます。全体的に色味が薄くなっていくことから「色抜け」などとも言われますが、濃淡がよりはっきりし味わい深い印象を受けます。
チェリー(ブラックチェリー)
バラ科 サクラ属の落葉広葉樹で、産地はアメリカ東部全域。ブラックチェリーとも呼ばれます。
チェリーと聞くと日本の『桜』を思い浮かべる方もいらっしゃると思いますが、花ではなく実のチェリー、日本の『さくらんぼ』よりも少し大きく赤黒い実の成る木です。アメリカンチェリーと聞くとわかりやすいですね。
滑らかな木肌と、柔らかさを感じる優し木目が印象的で、Vigoreでは女性人気の高い樹種。
加工性に優れていて安定した材質で供給されるため古くから高級家具材やフローリング材として用いられています。
チェリー材最大の特徴は、経年による劇的な色味の変化とそのスピードです。初めは淡い薄桃色をしていますが、徐々に赤褐色に変化していき数ヶ月後には違いがはっきりわかるほど。最終的には深みのある飴色となり、時間の流れを感じさせてくれます。
また、チェリー材の家具の中には「ガムポケット」と呼ばれる木の成長過程で樹液が固まってできた黒い斑点模様がみられますが、これはその木の個性であり、キャラクターマークとして親しまれています。
オーク(ナラ)
ブナ科 コナラ属の落葉広葉樹で、古くから家具に使用される材として代表的な樹種。一言で「オーク」といっても、世界中に数百種類存在します。
主にアメリカやカナダなど北米で育つホワイトオークやレッドオーク、日本では北海道産の「ナラ(ミズナラ)」が有名で、どんぐりの成る木としても親しまれています。
材質は目がつまっていて堅く、重量があることが特徴です。密度があり耐久性が高く、耐水性にも優れていることからウイスキーやワインの樽としても活用されてきました。
また、オーク材は丸太から製材する際の切り出し方によってその表情はさまざまで、柾目や板目のように木目の違いを楽しむことができます。
特に柾目材の中に年輪を横断するよう帯状に広がる放射組織が現れることがあり、虎の縞模様に似ていることから「虎斑(とらふ)」や、光沢があり銀色に輝いて見えることから「シルバーグレイン」とも呼ばれています。
欧州では“KING OF FOREST(森の王様)”とも言われているくらい人の暮らしに密接した材です。
メープル(カエデ)
カエデ科の落葉広葉樹。主な産地はカナダや北アメリカです。赤い帯とカエデの葉が印象的なメープルリーフ・フラッグはカナダの国そのものを象徴する国旗でもあります。
日本で楓(カエデ)は秋になると色鮮やかに紅葉することから「紅葉(もみじ)狩り」を思い浮かべる人が多いとおもいますが、楓(カエデ)と紅葉(もみじ)は葉の切れ込みが深いか浅いかで、明確な違いはなくどちらもカエデ属。Japanese mapleと訳される「もみじ」は日本特有の名称のようです。
白っぽく淡い色味のメープルは、他の材種と比較すると加工はやや難しいですが、滑らかな木肌と緻密な木理から生まれる美しい光沢を放つ仕上がりはとても魅力的に映ります。
一般的に家具に用いられるのは堅くキズが付きにくいハードメープル材が多く、衝撃や摩擦にも強いことからボーリング場のレーンやダンスフロア、ギターなどの弦楽器にも幅広く使用されています。
また、ソフトメープルに区分されるシュガーメープルはメープルシロップの原材料となる樹液がとれる樹種で、ほのかな甘い香りがします。
アッシュ
モクセイ科 トネリコ属の落葉広葉樹。アッシュ材というと北米原産のホワイトアッシュが一般的で、アメリカトネリコ・アメリカタモなどとも呼ばれています。
乾燥させると堅く、摩耗にも強いのが特徴で、劣化しにくいため長く使い続ける家具などに利用されることが多いです。
色味は白っぽく、やや粗めの木肌ではっきりとした木目がとても美しいことから、ダイニングテーブルやチェアのフレームなどシンプルなデザインの家具に最適。
また、ナチュラルな雰囲気のお部屋や、北欧テイストのインテリアにも合わせやすく経年による色味の変化も少ないので、表情の変化をゆっくり楽しめる材種です。
家具以外ではフローリング材、テニスのラケットやボートのオールなどにも使用されています。
タモ
モクセイ科 トネリコ属の落葉広葉樹。アッシュ材と同じ属種で、北海道や本州北中部に分布していますが、近年における日本のタモの生産は北海道の一部国有林などに制限されているため、流通量は減少しています。
また、中国や朝鮮半島、ロシアなど湿度の高い山地にも生息していますが、こちらも輸出制限の影響によりほとんど流通していません。
アッシュ材との違いは、少し赤みがかった淡い茶色で、はっきりとした木目は目が詰まっていて尖ったタケノコ杢(板目)が個性的な印象です。代表的な家具として、一枚板のテーブルなどは木目の美しさが際立ち、天然木ならではの素材感が楽しめます。
家具に使用される木材の中では堅く加工がしづらいですが、適度な堅さと弾力性を兼ね備えているので、衝撃にも強く耐久性がとても高い利点があります。
スキーの板や野球のバットなど、スポーツの道具として使用されている材としても有名です。
パイン(マツ)
マツ科の針葉樹でマツ(松)の木から切り出した木材のことを指します。
マツ科の樹木は世界に50種以上ありますが、中でも家具に使用されるのは北米や欧州産の寒冷地で育ったマツが一般的で、比較的目の詰まった丈夫なパイン材です。
DIYの材料としてホームセンターなどで販売されている安価なパイン材とは、産地や成長速度により性質が異なります。
まっすぐ伸びる木目の中には節が入ることが多く、天然木ならではの自然な風合いが特徴的。肌触りはとても柔らかく、木の温もりを感じられるナチュラルな雰囲気があるので、カントリーテイストのインテリアなどにピッタリ。代表的な家具として、テーブルやチェア、チェストやベッドのフレームなどがあります。
なお、広葉樹の家具と比べ、軽くて柔らかいため凹み傷などがつきやすく、経年変化もしやすいため、扱いには少々注意が必要です。
また、パイン材は針葉樹特有の木の香りが強く、森林浴をしているようなリラックス効果があるのも特徴のひとつです。