2023.05.28
宮崎椅子製作所、新作「Dチェア」入荷
中川店の松崎です、こんにちは。
気づけばもうすぐ6月、日中は汗ばむ陽気も増えてきました。
さすがにもう長袖は片付けて問題なさそうですね。
さて、本日は宮崎椅子製作所の新作入荷のお知らせ。
さまざまなデザイナーが描く難しいデザインを、その高い技術を活かして形にしている同社の製品。ご指名でご来店されるお客様が多いブランドのひとつ。
「Dチェア」。
既視感を覚える方もいらっしゃるかもしれませんね。
そう、デザイナーは小泉誠氏で、同氏の「Cチェア」によく似た雰囲気。
特徴的な横顔は確かにCチェアの系譜ですが、よく見るとディテールや使い心地は別物。
Cチェアは部材の断面が長方形の「薄板」のイメージですが、Dチェアは見付と見込が同じ「角材」のイメージでフレームのアウトラインがくっきりした雰囲気。
部材コーナーの仕口もCチェアが3枚組継ぎなのに対し、Dチェアは5枚組継ぎになっています。
背もたれのデザインや仕様にも変化が。
Cチェアは細身ですっきり見えるデザインの分背当たりが強く出やすい側面がありますが、Dチェアは広い面で受ける形状と詰物を入れてクッション性を持たせることで背当たりが良くなっています。
座面もCチェアはスタンダードな薄張りなのに対し、Dチェアは布バネを張ったトランポリンのようなクッション性のあるボトム構造で底付き感が出にくい仕様。
デザインと使い心地はどこかトレードオフの関係であることも多いですが、細身のCチェアと比べてDチェアは少し休息用途に寄せた設計。
一見すると似たような椅子も、細部を見ると想定する使い手像がきちんと異なるのがよく分かります。
余談。
ご存じの方も多いかと存じますが、同社の製品にはシリアルナンバーが刻まれます。
タグを見たら1番でした。この世に生み出された最初の子です。
Cチェアも展示ございますので、気になる方はぜひ中川店で座り比べてみてください。