2022.02.12
高難度デザインチェア「ANELLO」入荷
中川店の松崎です、こんにちは。
今日の名古屋はとても暖か。
これぐらいの気候だと外にいてもまだ過ごしやすいですね。
この調子でどんどん暖かくなってほしいです。
さて、先日中川店に新しくチェアが入荷したのでご紹介。
チェア「ANELLO(アネロ)」。
かなり個性的で目を惹くデザインですよね。
「ANELLO」はイタリア語で指輪を意味する言葉。
背から座にかけての特徴的なリング状のデザインは、まさに指輪をイメージさせます。
横や後、見る角度で印象が変わります。
背とアーム周り拡大。
型を起こせば量産できる樹脂や金属などのマテリアルとは異なり、同じ形でも都度切ったり削ったりしなければならないのが「木」という素材。
どのような過程でこの形状を作るのか、構造模型を見ながらお話ししましょう。
背からアームにかけては4つのパーツを連結した構造。
右半分が加工前の状態。
まずはブロック状の角材で大まかに連結。
この状態から削り出して左半分のような状態に加工していきます。
おおまかな加工は機械の力を借りますが、最終的には職人の手による感覚を頼りに「人の手」で仕上げられます。
背もたれパーツは断面が楕円状の複雑な三次曲面フォルムですが、その形を削り出すために一般的に扱われる製材の約2.4倍、12/4インチ(約76mm)もの厚材が使われます。
しかも、左右で木目が対称になるよう「ブックマッチ」での木取りを採用。
ブックマッチとは厚い板を二枚に割り、本を開くように矧ぐことで木目がシンメトリーとなる加工方法。
木目が対称で見た目も美しいですよね。
ただでさえ曲面を作るのが困難な木工において、一筆書きのようにシームレスなリングを形作るのですから、加工難易度で言えば最上級です。
キャッチーなデザインばかりに注目してしまいがちですが、機能的な部分にもきちんと配慮がされた製品。
座面は板座ですが、お尻の納まりが良いように凹型に削り出してあるので意外に底付き感なく掛け心地の良いチェアに仕上がっています。
デザイン的にそうは見えないようディテールに工夫がなされていますが、実は回転式。
板座の椅子は重量が出やすいですが、回転式とすることでチェアを大きく引かなくても出入りがしやすいよう配慮されています。
レッグ形状や回転ベースとの接合部ディテールも有機的な曲面フォルムにしてあり、細部まで美しく見えるよう手を加えられています。
売れてるものには類似品が出るのが世の常ですが、高い技術を必要とするだけに簡単には真似できないデザイン。
模倣が困難な高難度デザインは唯一性が高く、美しいチェアはそこに1脚あるだけでインテリアを洗練されたものにしてくれます。
中川店でご覧いただけます。
製品の詳細は下記バナーリンク先製品ページでご覧いただけます。
ご興味ある方はこちらもぜひご覧ください。
なお、中川店では2/19(土)より一枚板テーブル展&ダイニングフェアを開催。
新しい板も入りますし、新作アイテムも増えておりますので、ダイニングアイテムをご検討のお客様はぜひこの機会をご利用くださいませ。