2021.02.17
木材のお話【一枚板テーブル展】
中川店の松崎です、こんにちは。
「一枚板テーブル展&ダイニングフェア」、今週末2/20(土)から開催です。
今日は一枚板に使われている材料のお話を少し。
入荷した板はすべて広葉樹。
広葉樹は堅木(かたぎ)とも呼ばれたりもしますが、杉やヒノキなどの針葉樹と比べると文字通り堅い木が多く一般的に家具に使われるのはこの広葉樹。
葉っぱが広く平らで、常緑のものもありますが、紅葉のように落葉するものが皆さんが思い浮かべるイメージでしょうか。
ひとくちに木と言ってもその種類はたくさんあり、色味や木目などは種類ごとに多様で面白いです。
ざっくり産地で大別すると、
北米原産。
ウォールナット、ブラックチェリー、ホワイトオークなど、家具屋さんで見る家具はこれらの素材で作られたものが多いので名前を聞いたことがある方も多いのでは。
伐採・植林の管理体制がしっかりしているので比較的供給も安定していて良材が多いです。
板を見ると分かりますが、年輪と年輪の間が一年ですから樹が成長するのにどれほどの時間を要するかは想像に難くないですが、乱伐を続け取るばかりではいつかなくなるに決まっています。
よく世界三大銘木として「ウォールナット、チーク、マホガニー」の名前が挙げられますが、後者2つはレッドリスト入りしてますし、今では家具市場で見ることもほとんどなくなりました。昔はそれらを使った家具もたくさんあったのですけどね。
日本原産。
欅、栃、楠など、日本人には馴染みの深い種類。
欅は身近な道具としてはお椀やお盆などの食器、寺社仏閣にもよく使われていて清水寺の舞台の柱なんかも欅ですし、「とちの実せんべい」って食べたことないです?栃の種子は縄文時代から食用とされていたようですし、木材としてだけでなく食材としても日本人には身近な存在。
楠はその芳香も特徴のひとつで、楠から抽出・精製された「樟脳(しょうのう)」は昔から天然の防虫材として利用されてきましたし、リラックス効果があるとのことから精製時に得られるエッセンシャルオイルはアロマとしても使われています。
今店内に入るとほのかに楠の芳香が漂っていますので、嗅げば「あー、この香り知ってる」となるでしょう。
北米地域のものもそうですが、四季があるエリアの木は木目の表情が豊かで美しいものが多いです。
日を受けて効率よく光合成できる夏は成長が大きいので夏目は広く、日照量が少なく落葉により光合成できなくなる冬は成長が止まるので冬目は細くて堅くなり、これの繰り返しが木目となって表れるから。
アフリカ・中南米、熱帯地域原産
左からコリーナノアール、パープルハート、モンキーポッド。
四季があいまいで周年成長しやすい環境で育つ木は、四季のある地域のものと比べると木目の表情は穏やかなものの、美しい色調で印象的なものが多いです。
コリーナノアールはリンバとも呼ばれますが、写真は黒い縞が入ったブラックリンバ。
アフリカ原産ですが、太鼓の胴として使われるブビンガなどのように大径木が多く、比重が大きく重たいものが多い印象。
パープルハートやモンキーポッドは中南米原産。
パープルハートは別名バイオレットウッドとも呼ばれ、この美しい紫色が特徴。比重が高いのも特徴で目が詰まって堅く重厚感があり、ぎりぎり水に浮くぐらいの比重。
モンキーポッドは昔のCMで「この~木何の木、気になる木~」というのがあったのですが(若い方はご存じないかな…)、それに登場するやたら大きい木で有名。
芯材(赤太)と辺材(白太)のコントラストがくっきりしてメリハリが利いており、美しい黒い縞模様が出ているものもあり、キャッチーで印象的なダイニングになると思います。
木目や色味などの視覚的特徴、導管配列の特徴による肌触りなどの触覚的特徴、ほのかに香る固有の芳香など嗅覚的特徴と、私たちの感覚を刺激する魅力的な素材は単なる生活の道具にとどまらず、日々の暮らしを快適で豊かなものにしてくれることでしょう。
時節柄お家で過ごす時間も増え、家具選定に素材感やクオリティを求める志向が強くなっておりますので、そういったお客様にはぜひおすすめ。ぜひ、一度見て触れてみてください。
なお、一枚板テーブル展に合わせてダイニングフェアも同時開催しており、一般のテーブルやチェア・ベンチなどのダイニングアイテムがお得になったり特典がいろいろつきます。
テーブルとチェア・ベンチをセットで購入するとさらにお得なセット割引き適用できますので、お買い替え検討の方はセットでの購入もご一考を。
ぜひ、この機会に中川店までお出かけくださいませ。