2020.10.20
ギャッベフェア、好評開催中
中川店の松崎です、こんにちは。
急に冷え込みましたね。寒かったので、クローゼットから引っ張り出して一枚羽織って出てきました。
今度の休みにヒーターやホットカーペットなど、暖房器具を出そうと思います。
さて、中川店では先週より「ギャッベフェア」開催中。
冷え込んできたせいもあって、冬暖かく過ごせるギャッベを求めていらっしゃる方が多いです。
ギャッベフェアのイベント詳細は特設ページ「ギャッベフェア」でご覧いただけます。
おもな特典は、
全ギャッベ、20%OFF
複数枚購入でさらに割引
枚数限定アウトレット最大40%OFF
などですが、ショッピングクレジットの12分割が手数料無料になるなどの特典もありますのでぜひこの機会にご利用くださいませ。
最近ではずいぶん認知も上がってきた感のあるギャッベですが、ご来店されるお客様の中にはまだご存じない方もいらっしゃいますし、存在は知っているもののその優れた特長などまではご存じない方もまだ多いです。
今日はギャッベがどうやってできるかをちょっとお話。
できたものだけ見ると分かりませんが、一枚のギャッベが織りあがるまでには途方もない時間が費やされています。
ギャッベがどんなものか簡単にご説明しますと、イラン南西部で今も遊牧生活をしている「カシュガイ族」などの遊牧民によって作られる手織り絨毯。
ギャッベの歴史はとても古く、狩猟生活をしていた原始時代の寝具や防具として織られた敷物が起源とも言われています。
カシュガイ族はイラン南西部のザクロス山脈を拠点に生活を営む遊牧民。
近代化が進むイランですが、彼らは大きくライフスタイルを変えることなく古き良き伝統を守りながら、広大な大地にテントを張り羊などの家畜とともに豊かに暮らす遊牧生活を送っています。
ギャッベに使われる繊維は、遊牧生活で一緒に暮らす羊たちの毛。つまりウール。
皆さんがイメージされのは白くてフワフワした羊で衣類などに使われるメリノ種かと思いますが、ギャッベに使われるのはマウンテンヒル種。
写真で見ると皆さんが頭に描く羊とは少し異なるのではないでしょうか?
昼夜で気温差が激しいなど厳しい生活環境に適応するために、調湿性が高くラノリンという油を多く含む毛質が特徴ですが、使い心地の良さや防汚性の高さはそれらに由来します。
羊の毛を刈り、紡いで糸にしていきます。
刈った羊の毛はスピンドルを使って紡いでいきます。
スピンドルをコマのように回転させ、少しずつ毛を送りながら撚り合わせて糸状にしていきます。
ギャッベは色彩豊かなイメージですが、紡いだ糸は草木染で赤や黄、青、緑といった具合に染められます。
写真は青色ですが藍で染められます。
昔はテント脇で染めたりしてたそうですが、最近は最寄りの都市「シラーズ」に共同の染色場があるのでそこに持ち込んで染めることが多いようです。
織りの工程。
水平の織り機を使って手で織っていきます。経糸を2本すくってそこに糸を巻き付けるように結んでいきます。横一列結んだら横糸を通してキャルキットという道具で叩いて目を詰めていきます。
右の女性の手元にある櫛のような道具がキャルキット。
大きなサイズは数人で並んで織っていきますが、1枚できるのに半年ぐらいかかったりしますからとても手間のかかる作業です。
以前ショップに織子さんが来て実演してくれた時の動画がるので、ぜひそちらもご覧ください。
1枚のギャッベが織られるのにどれほどの時間が費やされるかが想像しやすいと思います。
織りあがったものは生ギャッベと呼ばれますが、上の写真のようにパイルの長さもマチマチで図案も不鮮明。
製品として流通する前には大きなバリカンのような道具でカットし毛並みを揃える「シャーリング」加工をします。
パイルを揃えることで図案も鮮明になり、ようやく皆さんが見慣れたギャッベの姿になります。
シャーリング加工を終えたギャッベは汚れやカットした時に出る遊び毛をきれいにするために洗いの工程にすすみます。
たっぷりの水を含ませ、農具の鍬のような道具で水と一緒に汚れを掻き出します。
洗い終えたギャッベは干して乾燥させます。
これだけ並ぶと壮観ですね。
これだけの時間と労力を使って生み出されるギャッベ。
優れた素材を使って、人の手で丁寧に密に織り上げられたギャッベはとても丈夫で1年を通じて快適に過ごすことができます。
買い付けはいわば彼らが使った時間への対価ですから決して安くはなく、ギャッベの価格だけ見たら高いと思われる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、丈夫で生涯付き合える製品としての寿命の長さやギャッベを使うことで得られる快適さや暮らしの豊かさを考えると、価格に見合う、いやそれ以上の価値があると言って良いでしょう。
ギャッベ購入の半数以上がリピーターであるのは、きっとそういうことでしょう。
まずはショップで見て触れてみてください。
その良さがきっと分かるはず。