2016.08.26
経年変化による天然木家具の魅力
中川店の渡辺です。こんにちは。
8月6日(土)から中川店にて開催いたしております
『広松木工・フェア』も、残すところあと3日となりました。
連日多くのお客様にご来店いただき誠にありがとうございます。
今日は、6素材の天然木を使った広松木工を代表する
見た目にもユニークな「SONO(ソノ)」シリーズを使って
天然木の経年変化の様子をご紹介します。
無着色のオイルのみを使って仕上げた天然木は
樹種によって様々な経年変化をお楽しみいただくことができます。
木はご存知の通り天然の素材。
伐採され、木材になってからもずっと呼吸をしています。
天然木の家具でいう「経年変化」とは、
時間の経過とともに少しづつ深みのある味わい深い色合いに
変わっていく様をいいます。
こちらは入荷間もない『SONOチェスト070』。
置かれる場所や環境によって変化の速度は変わってきますが、
ショップの中で直接日の光が当たらない場所でも
数ヶ月単位で変化が見られます。
年月が経過した同じサイズの『SONOチェスト070』。
経年変化による色合いの違いがはっきりとわかりますね。
では何故、時間の経過によって色合いが変化していくのでしょうか?
実は天然木の中に含まれるカテキン(日本茶の渋み成分として有名)が
酸化によってタンニン(湯呑に付着する茶渋の成分)に変化し
空気と触れ合う部分から順に着色がはじまるのです。
自然の摂理に叶った現象とも言えます。
原因が解ったところで、並べて比較してみましょう。
左が入荷して半年程度の『SONOサイドボード105』。
製材加工され製品となった無着色のオイルのみで仕上げた素材そのものの色です。
「SONO」シリーズに使用されている天然木は上から、
メープル、チェリー、ウェンジ、チーク、ウォールナット、パドゥークの6素材です。
右が3年ほど経過した『SONOサイドボード105』。
貫禄があるというかオーラが出ているように感じられますが、
どこか愛着が湧きます。
「SONO」シリーズに使用されている6素材は相対的にカテキンの含有量が多く、
時間の経過による色合いの変化が比較的おおきいと言われています。
ちなみに、カテキンの含有量が少なく色合いの変化が小さいのは、
ナラ材(オーク)、ブナ材(ビーチ)といった材種です。
よく、「物を置いていたら他の部分と色が変わってしまった。」
なんてことありますよね。
一般的に「ヤケ」などと言われますが、
単に物が置かれている部分の酸化反応する速度が落ち
他の部分が「ヤケ」てしまったように思ってしまうのです。
しかし、最終的には全て同じ色になるのです。
経年変化はいつまでも続く訳ではなく、
カテキンは木材の中にほぼ均一に分布していますから、
全てのカテキンの反応が終われば材はどこも同じ色になります。
6素材それぞれの「経年変化」を楽しむことができる『SONO』シリーズ。
天然木家具は家族と共に呼吸をし、日々の暮らしの記憶が刻まれていきます。
Vigoreでは新品の商品でご案内するだけではなく、
ご購入後 実際にお使いいただいた経年変化による表情の違いなど、
さまざまなシーンでのご提案をさせていただいております。
是非ご来店いただき、天然木家具の魅力を感じて下さい。